あたしは、左京区のマンションにお昼頃着いた。
「ここがスタジオかぁ」
こういった、マンションの空き部屋とか、会社が借りてて使ってない部屋を使ってアダルトビデオを撮影するのだ。
照明と音声の人がもうスタンバってる。
千種(ちぐさ)君と中西君だ。
「おはよーござまーす」とあたし。
「おいっす。なおぼん」
ジュラルミンケースに腰かけてシケモクをふかして中西君が挨拶をくれた。
「カントクは?」
「女の子を迎えに四条まで」
「ふーん。男優は中西君がやるん?」
「みんなやで。ブッカケやもん。今日のネタは」
ブッカケとは業界用語で、複数の男の子が女の子の顔に射精する、極めつけのシーンだ。

あたしも前に現場に入って、見たけどそりゃあもう、目をそむけたくなるような、吐き気を催すような・・・
今は、なんとも思わなくなったけどね。

あたし?
あたしは、メイクとか場所設定とかの仕事。
ベッドやら、テーブルの位置とか、「わらう」ときにあたしが出て行ってカメラに映りこまないようにするの。
それと、最後の掃除。
これがまた、精液だらけ、潮吹きだらけでびっちゃびちゃになってるのを片付けるの。
でないと、借り物のお部屋だから、あとで大目玉食らうからね。
最後にファブリーズして帰ってくるのよ。

しばらくして、チャイムが鳴って監督の藤堂真司が入ってきた。
女優さんをつれて。
「うわ、きれい」
「どや?べっぴんさんやろ」
「はじめましてぇ。松本と言います」
女優さんはペコリと頭を下げた。
胸のふくらみも申し分ない。かなりボリューミー!
「松本真美ちゃん。二十うん歳」と監督がフォローする。

「真美ちゃん、あの、わかってんのかな?今日のすること」
「え?ブッカケでしょ?」
うわぁ。この子、慣れてんなぁ。
「ええの?」
「いいですぅ。あたし、大好きやから。セイシ・・・」
何考えてんのかな?近頃の子は。
「ほな、いこか、さっそく」パンと手を打って、監督が動き出した。
千種君も照明をつける。
あたしは、シーツを整えて・・・
「椅子にすわってもらおか。真美ちゃん、脱いでこの椅子に座って」
監督の指示が飛ぶ。

カメラマンは監督自らやるんやけど、コードが引き回されて、画面に映りこんでしまう。
あたしは、先に回ってコードをたぐって、ガムテで固定したりしなあかんかった。

最初はフェラやった。
予想通り、大き目のおっぱいが披露された。
垂れていないし、腰のくびれもちゃんと出てる。
ええ女優さんやった。
乳首がまた、淡いピンク色でカメラに映えるなぁ。
千種君がフニャチンを出して、真美ちゃんに咥えさせる。
中西君もでれっとした、まだ起ってないイチモツをぶら下げて横にスタンバった。
ぺちゃ、ぺちゃ・・・
「ああ、ええわぁ」と千種君。
だんだん、立派に勃起してきた。
「お、おれも」と中西君。
真美ちゃんはすかさず、顔を交代させて、中西君を頬張る。
監督は真剣にカメラを至近で回してモニターに見入っている。

中西君のはいくぶん太いので、真実ちゃんが苦しそうだった。
十分ほどで、千種君が「いきそう」とか言ってる。
監督が手真似で、「顔にかけろ」と指示した。
赤黒い千種君のパンパンに張った亀頭からびゅーっと真美ちゃんの額にかかった。
また、びゅびゅっと。
だらだらと真美ちゃんの鼻筋を伝って床に精液が落下する。
それをカメラが執拗に追う。
強いにおいがあたしにも感じられた。
じゅわっと、あたしも濡れてきた。
やっぱり男の子の射精シーンってのは興奮するもんだ。
「おれも」中西君が宣言した。
監督が「一歩前」と手で指示する。
包皮をいっぱいに引き下げて中西君が亀頭を真美ちゃんの頬にこすりつけた。
どろっと、鈴口からねばい、ほとばしりが真美ちゃんの目にかかる。
「うわっ」思わず、真美ちゃんも声が出た。
やや黄色い粘液が重そうに、真美ちゃんの頬骨を伝って豊かな胸に落ちた。
すると、いつのまに脱いだのか、監督が下半身を素っ裸にして、自慢の道具を隆々と立たせているではないか。
カメラを千種君に預け、監督がそのペニスを真美ちゃんに舐めさせる。
「ほらっ」
いつもの乱暴なやりかたで監督は小さな真美ちゃんの口を亀頭でこじ開けるようにした。

しばらく舐めていたが、早くも監督が登り詰めている。
「あっ。あっ。舌出せ」
「う、うう」
舌の上に激しく、射精した監督。
一撃が、喉まで達したのか、真美ちゃんはむせている。
「えほっ。げほっ」

それからは、カラミで、ゴムつけて、正常位から騎乗位、バック、クンニと一通り中西君とやって、千種君も入って3P形式で数シーン取った。

彼女には現金で20万円が支払われた。
渡すのが、あたしの役目でもあるんで。
京都銀行の封筒にお金を入れて、真美ちゃんに渡した。
シャワーをして着衣を整え、上気した表情で「ありがとうございます」とお礼を言って、部屋から出て行った。
「送らないの?監督」
「ええって言うねん。なんかこの近所に住んでるらしい」
「あっそう」

あたしも日当をもらって帰る支度をした。
なおぼんは、たまにこういうお仕事もしています。