あたしが、息子の友だち「アキラ」君に抱かれるようになったのは、ついこの間からだった。
息子の貴(たかし)は五年だったけど、アキラ君は中二だった。
ゲームで知り合ったらしい。

母子家庭のあたしたち親子は、だらしなくスキだらけだった。
市の児童手当と、あたしの損保コールセンターへの派遣の仕事で食べている。
ローテーションで火・木・土がお休みで、アキラ君との時間が合えば、こうやってあたしンちで会うのだった。
貴が帰ってくるまでの間、用心のため完全に裸にならずに、着衣のまま交わるのが常だった。
しかし、貴が不意に帰ってきても、アキラが家にいることに不審がらなかった。
すこしあたしの服が乱れていたとしても、息子は何も気づいていないようだった。
むしろ、「お兄さん」が出来たみたいに貴はアキラ君になついて、ゲームの相手をねだった。

アキラ君は「小林」と言った。
「歌手みたいな名前ね」と言っても、きょとんとしていた。
無理もない。
それに、「旭」ではなく「章良」と書くそうだ。

最初は、貴とゲームやアニメの話をしたり、集めた本などを見せ合うためにこの市営団地に来ていた。
何度か来るうちに、アキラ君のあたしを見る目が違ってきたように感じていた。
舐めるようにあたしの胸やお尻に見とれているのだ。
そして、息子がいない時でもここに訪ねてくるようになったのが今月。
「どうしたの?貴はまだ帰ってないけど」
「ううん。今日はおばさんに会いたくて」
「へ?」
要領を得ないあたしは、彼を部屋に入れて、お茶を入れて上げた。
なんだかもじもじしていて、可愛かったから。
「あたしに何の用なの?」
「ぼ、ぼく、おばさんが好きだ」
「え~?」
真っ赤になってアキラ君は、あたしにはっきりと告(こく)った。
あたし、こんなこと、初めての経験だった。
前夫とはほぼ無理やりの結婚だったから、そんな言葉も何も掛けてもらえず籍を入れたのだった。

「だめですか?」
「い、いや。だめもなにも、アキラ君、中学生でしょ?」
「大人になってからでもいいんです。貴君のお父さんになります」
ぷっとあたしは吹き出した。
うふふ・・・
「ごめんなさいね。笑ったりして」
「いえ。いいんです。バカなことを言ってるのはわかってますから・・・」
そう言って、彼はコーヒーを一口飲んだ。
「ご両親はどういうかしら。反対なさるんじゃない?」
「そうかもしれません。でも、ぼくは押し切ります」
「ま。頼もしい。わかったわ。あたし待ってる。でもいいの?すごいおばさんよ。花嫁さんが」
「そんなの関係ありません」
真剣な眼差しで言われたとしても、あたしはやはり、子供の戯言として本気にはしていなかった。
しかし・・・

数日後、やはり、アキラ君とふたりきりになって・・・
彼は大胆になって、あたしの体を求めてきた。
「だめよ・・・」
「好きなんだ」
押し問答が続き、とうとう床に押し倒された。
中学生ともなれば、あたしより背が高い。
とても抗えなかった。
唇を奪われ、あたしは抵抗をやめた。
本当にあたしが欲しいらしい。
それなら、かまわない。
彼の初めての女になってあげるのも悪くない。
あたしは、少年に体を開いてやった。
生理不順で、すこしエッチな気分になりやすい時期だった。

そして、何度目かの逢瀬。
あたしはすっかり若い男の虜になってしまっていた。
してあげるセックスがこんなに気持ちがいいなんて・・・

「ああん」
アキラ君が、あたしのパンティをずらして、指を谷間に這わせる。
「ジュンコさん」
アキラ君は、あたしのことを下の名前で呼んでくれる。
濡れ方を確かめるような執拗な指使い・・・
内ももに粘液は塗り拡げられ、冷やりとした。
アキラ君もズボンをずらして、はや、勃起を見せている。
前夫のものしか知らないあたしは、最初、その大きさにびっくりした。
大人のものとほぼ変わらない大きさで、彼の童顔とのアンバランスに違和感を覚えた。
陰毛も濃く、早熟なのだろうか、その有り余る性欲を持て余していたようだった。

「いい?ジュンコさん」
入れさせてくれと言うのだ。
「いいわ」あたしは、パンティを取り去り、スカートのまま足をM字に開いた。
蒸れた女陰が彼の目前にさらけだされたことだろう。
太い勃起を手で抑えながら、あたしを割る少年。
その冷たい眼差しが、あたしを見据える。
彼は終始無言だった。
じゅく・・・
若い肉が、三十路の肉襞をすりぬける。
あたしの腰が引ける。
お構いなく、少年は突き上げてきた。
「うっ」
どちらからともなく、声が漏れた。
全身から汗が吹き出す。
きっちりはまった感じのあたしの体のこわばりが取れて、弛緩していくようだった。
彼もそれを感じてか、ゆっくり動き出した。
「ああ」
「うん、ジュンコさん、いいよ。締まるよ」
「うふ。アキラくん」
あたしは彼の頭に腕を回して、密着しようと引き寄せた。
アキラ君はあたしの口に吸い付き、舌でこね回す。
む・・・っぷ・・・
薄い髭があたしの唇を刺す。

少年の腰が巧みに上下し、あたしに熱を帯びさせる。
大人の女を熟知したかのような、天性の動きを見せた。
明らかに、前夫の靖(やすし)より上手だった。
靖とは、幼なじみだった。
というより、親同士が仲が良く、結婚も半ば親が決めてそうさせたようなものだった。
靖は高圧的で、あたしを女中か何かのように扱った。
そして暴力・・・
望まぬ子供ができ、靖はあたしに飽き、他に女を作って出て行ってしまった。
こともあろうに、夫の親たちはあたしを悪しざまに責めた。
あたしの両親は、味方になってくれ、離婚に奔走してくれた。
もう二度と、結婚はするまいと思った。

アキラ君は、いつも冷静で、十四にしては老成したところのある少年だった。
あたしにはない知識も豊富だった。
ただセックスはまだ子供だった。
このあいだまでは・・・
教えてやれば、すぐに女の扱いを身につけた。
自分勝手に快感を求めるようなことはしなかった。
まずあたしを逝かせ、それから自分が満足する・・・そういったことをあたしが教えてやった。
「その持ち物なら、たいていの女は満足するだろうけど、最初は痛いものなのよ」
「そうですか」
「あたしの言うとおりにすれば大丈夫」
そんなことを話しながら最初の日、あたしはアキラ君を誘惑したのだった。
あたしは、男をコントロールするようなセックスを求めていたのかもしれない。

「いやっ」
ガツンと、子宮を突かれ、あたしは飛び上がった。
痛いわけではなかったが、怖かった。
奥が破られそうだった。
硬いアキラ君が、何度もあたしを突く。
「あ、はぁ、ジュ、ジュンコさ・・ん」
「逝くの?だめよ、中は・・・」
「はっ、はぁ・・・だ、だいじょうぶですっ」
ずっちゅ、ずっちゅ・・・
恥ずかしいくらい濡れて、すごい音がしている。
お乳が露わにされ、痛いほど掴まれている。
汗まみれの少年が芳しい男の香りをいっぱいさせて、あたしを貫いていた。
「はああ・・・アキラくん」
あたしは両足で彼の腰を挟み込んだ。
きゃしゃな中学生は、あたしに体を預け腕立て伏せをするように挑んでくる。
健気な姿に、あたしは愛おしさを隠せなかった。
大人の余裕で彼の表情を観察する。
「くっ・・・はぁ、はぁ」
「アキラくん」
柔らかな髪を撫でてあたしは、小さく呼んだ。
「中で出しちゃだめですか?」
「出したいの?」
「でないと、結婚まで待たせたら、ジュンコさん四十を越えてて・・・」
「まぁ。そんなことを心配してるんだ」
あたしはおかしかった。
彼はいたって真面目な表情だった。

「ぼく、ジュンコさんとの子供がほしいもん」
「そう・・・」
あたしは、ゆっくり彼の頬をなでた。
紅顔の美少年とは彼のような子を言うのだろう。
「じゃあ、下さい。あなたの気持ちを・・・」
そう言って、あたしは彼の口に吸い付いて抱きしめた。
あたしは、彼の子を産んであげてもいいと思えた。
この人ともう一度やり直せたら・・・
ずいぶん若い連れ合いだけど、あたしに損はない。
貴もきっとわかってくれるに違いない。
「ジュンコ・・・」
アキラ君はあたしを初めて呼び捨てにして、激しく突いてきた。
「アキラっ!」
「ジュンコっ!」
歳の差などどうでもよかった。
愛されていればそれだけでいい。
あたしたちは、溶け合った。
長い射精だった。
確実にあたしは彼の子を身ごもるに違いない。
「動かないで・・・」
「ジュンコさ・・ん」
「ああ、そのまま」
染みこんでいく彼。

「ただいまぁ!」
貴が帰ってきた・・・
脱兎のごとくアキラ君はあたしから離れトイレに駆け込んだ。
あたしは、スカートを整えて、パンティを手のひらに押し込んで、何食わぬ顔で床に横すわりしてベランダの方を見ていた。
じゅくじゅくと内ももを伝う彼を感じながら・・・
「あ、あら、早かったのね」
「アキラさん、来てるんだ」
「うん、いまトイレに行ってる」
「これね、友達から借りた***」
聞いたことのないゲームの名前を言いながら嬉々としている息子。
トイレを流す音がして、アキラ君が出てくる。
「おう。タカシ」
「アキラさん。これ」
「おっ、いいね。やろうぜ」
そのやりとりを見て、あたしもトイレに始末に入ったのは言うまでもない。

おわり