すごいながめだな・・・
おれは、妹の寝そべってせんべいを食ってる姿を見てあきれた。
実物を見たことはないけれど、トドという哺乳類を連想させた。
ぽりぽりぽり・・・短い指で腹を掻いている。

妹の真琴(まこと)は、デブである。
それはもう、太っているとかぽっちゃりとか、生半可な表現では許されないデブである。
顔は可愛いのだが・・・
「真琴、じゃまや」
「なんやのん、お兄ちゃん。お休みぐらいいいやんかぁ」
甘えたな言い方で、いっこうに退こうとはしない。
あろうことか、ごろんと仰向けに転がったもんだから、小山のような腹がそびえ、ジャージの下の乳が左右に流れた。
真琴は家ではブラジャーなるものをしない。
前にそのことを咎めたことがあったが、合うものがないし、窮屈だからしないの一点張りだった。
兄としても目のやり場に困る。
バスト110センチのGカップだそうだ。
二十二の乙女なのに、なんという有様なのだろう。
よくこれで介護職が勤まるもんだ。
爺さん、婆さんを押し潰しゃしないかと、あらぬ心配をしてしまうおれだった。

真琴は中学生までは、ややぽっちゃりした可愛らしい女の子だった。
ある時期から、目だって肥えだしたのだ。
後から聞いたら、原因は「失恋」だと言う。
好きな男子に告白して、太目だった真琴ははっきり断わられたらしい。
それなら発奮して、痩せりゃいいものを、反対の方向へまっしぐらになってしまった。

ぷぅ・・
真琴の尻の下から、愛らしい音が漏れた。
「こら」
「ごめぇん」
「ほんとにもう、お前ってやつは・・・」
大きな目で謝る真琴は、痩せればぜったい可愛いはずだった。
今でも、体を見なければ、顔だけなら十分世間と勝負ができると、兄の欲目で、おれは思う。
「真琴、お前も年頃なんやから、彼氏とかいいひんのか?」
「またぁ。お兄ちゃんは、いっつもそんなこと訊くんやね。いけず」
「いけずで言うてんのとちゃうんやで。心配して言うてんねんがな」
「いてへんよ。いいなって思う人はおるよ。でも、あたしなんか・・・ぐすっ」
「お、おい、ごめん、ごめん」
泣いている真琴に近づいて、おれは顔を覗き込んだ。
「うっそぉ」
そう言って舌を出す真琴。
「うそ泣きかい!そんなこと言う口はどの口や?この口かぁ!」
おれは、そのぷっくりしたほほを両手で挟んで、ぎゅっと押しつぶしてやった。
「いやぁん、しょんなんしぇんといてぇ」
「よけ、ブタに見えるわ」
「ひっどぉ。お兄ちゃんこそ、結婚しいひんのかいな」
「お前には関係ない」
「関係あるよ。兄貴より先に片付かれへんでしょ~」
そう言いながら、どかっと起き上がって、着衣にこぼしたせんべいのくずをはらっている。
部屋中、せんべい臭くなってしまっていた。

母親はスーパーのレジのパートに出て、父親はゴルフにでかけてしまった。
たまの日曜が、デブの妹と二人っきりというわけだった。
「あっそや、お兄ちゃん?」
「なんや?」
おれは、新聞から目を上げて真琴の方を見た。
「あんなぁ、ミルタックス貼ってくれへん?」
ミルタックスとは筋肉痛などの痛み止めの貼り薬で、病院でもらうやつだった。
「どこや?背中か」
「うん、背中。届かへんねん」
そりゃそうだろう。あんなに肉がついてりゃ無理だ。
おれは、台所のミルタックスのたくさん入った薬局の名前の入ったレジ袋を取りに立った。

「どこ?」
「ここらへん。肩甲骨の下(した)らへん」
「肩甲骨って、お前・・・」
肉に埋もれて、どこが肩甲骨なのかさっぱりわからない。
「ここか?」
「ううん、もっと左」
「このへんか?」
「そのへん」
前かがみになって、真琴が短い手をなんとか背中に回そうと苦心している。
「ここやな。よっしゃ」
ジャージをめくり上げ、広いまるまるとした背中を露出させる。
ブラをしていないので、腋の下から重そうな乳房が少し見えた。
見まいとするが目がどうしても行ってしまう。
「何してんのん?早う、貼ってぇ」
「あ、ああ」
おれは、膏薬のフィルムをはがして、患部と思われる場所にくっつけた。
「ひゃっ」
「冷たいか?」
「つべたい・・・」
貼り終えると、真琴の体におれは欲情してしまっていることに気づいた。
そう、激しく勃起していたのだ。
痛いくらいにそれは緩めのジャージズボンを押し上げていた。
「まこと・・・」
おれは後ろから大きな体に抱き着いて、重そうな乳房を下から持ち上げるように触った。
「いやっ。お兄ちゃん・・・」
「まこと、好きや」
「ちょっと、待って、お兄ちゃんってば」
巨体が身をよじって、おれを振りほどこうとする。
おれは、離すまいとさらにきつく両腕で胴をしめつけた。
真琴の甘い香りが首筋や髪からただよった。
おれは、童貞だった。
風俗にも行く勇気がなかった。
人には言えないが、妹をオナペットにしたことが何度かあった。
朝から、真琴の体が妙に気になって、おれは妹の周りをうろうろしていたのだった。
真琴が熟れて、フェロモンを怒涛のごとく流出させていたためだろうか。
真琴に乗りかかって引き倒し、かわいい唇をうばった。
せんべいの匂いがした。
あむ・・・
舌を入れるが、真琴は動かない。
目をつぶったまま、口を半開きにして、おれのするがままに身を任せていた。
甘い妹の唾液を味わった。
同じ血が流れているからか、どこか懐かしい味がした。
ふぅ・・・
「お兄ちゃん・・・」
「まこと」
「あたし・・・どうしよう」
「あかんか?まこと」
「うれしいの。ほんとは、とっても」
うっとりとした表情で、まことが応える。
「ほうか、ほなら、ええやろ?おれ、がまんできんようになった」
「でも、兄妹(きょうだい)やもん。あたしら」
「関係ないやんか。好きなんや」
「あたしも、お兄ちゃんやったらいい・・・」
「やさしくしてやるからな。初めてなんやろ?」
「うん。お兄ちゃんは、経験あるん?」
「あるよ」
見栄を張ってしまった・・・
「そっかぁ。彼女さん、いるんや」
「今はいいひん」
「別れたん?」
「そや」
うそも方便である。

おれは、難儀してジャージを脱がせ、妹のパンツに手をかけるところだった。
あらわになった上半身は、ジャージを着ているときとさほど変わらず「きぐるみ」のようにも見えた。
パンツを脱がしても、腹の肉が陰部を覆い隠している。
妹はアトピーなので、鼠けい部から下腹にかけて、浅黒く変色していた。
よく見れば、腕の関節や皮膚の密着する場所に同じような変色があった。

陰裂に鼻を近づけると、蒸れた女の香りが立ちのぼった。
「舐めてええか?」
「いやや。汚いから・・・」
「舐めてきれいにしたる」
「いややて。お風呂、入ってないし」
「昨日、入ってないのか」
「入ったけど・・・」
「ほな、ええやんか」
おれは、構わず股を広げさせ、割れ目を裂き、湿り気を帯びた肉を露わにさせた。
すると、小便の匂いが強く放たれた。
会陰付近には、トイレットペーパーのカスが貼りついてもいた。

ぺろ、ぺろ・・・
「やん!」
陰唇を舐めつつ、間近に初めて見る女性性器におれはとても興奮していた。
陰毛は、おれより少ないと思った。
クリトリスがあるであろう付近は肉の襞で覆われている。
舌先を尖らせて、その場所を探った。
「ああん、そこは・・・」
腿(もも)を震わせながら、真琴があえぐ。

太い腿に、太いふくらはぎ、団子のような足指・・・
眺めれば、すべて愛らしく思えた。
おれは、知識を総動員して舐めることに専念した。
童貞でこんなに舐める男はいないかもしれない。
もう、妹を貫きたくて痛いほど硬くなっているというのに。
真琴はというと、顔を両手で覆って、恥ずかしさに耐え忍んでいるという風情だった。
陰部を舐めると、妹の手がおれの頭をのけようと押し出してくる。
「もうやめて・・・お兄ちゃん」
「気持ちようないか?」
「いいけど、もういい」
「おれのも触ってくれるか」
おれは、妹の顔の前にひざ立ちで構えた。
勃起したペニスを妹が凝視している。
「すご・・・お兄ちゃん、こんなにおっきくして・・」
「見るの初めてか?」
「ちっちゃいとき、いっしょにお風呂入ってたころしか覚えてないわぁ」
「さわってみ」
真琴がおずおずと手を伸ばして、竿にふれてきた。
「硬いねぇ。興奮してんの?お兄ちゃん」
「してるよ。お前のはだか見て、こんななってんねんで」
「こんなデブでも?」
「デブ、デブって自分で言うなって。真琴はかわいいよ」
「お兄ちゃん・・・」
真琴の目が潤んでいた。
「お兄ちゃん、あたし・・・お兄ちゃんにしてほしい・・・」
真琴がおれを受け入れてくれた。
「ああ、してあげる。安心してええからな。お前のことは、おれが一番、よう知ってるねんから」
「お兄ちゃん、ありがとう」
おれは、もう一度、妹にくちづけをした。
今度は、真琴も舌を積極的に入れてきた。
はむ・・・ぺちょ・・・
激しいキスの応酬だった。
妹の我慢していたものが堰を切ってあふれ出したようだった。
おれは、妹に抱きかかえられ、妹の上に乗せられた形になった。
トトロに乗っかったメイのような図だ。
構わず、おれは巨乳を左右まんべんなく頬張り、乳首を吸い上げた。
「きゃあ、お兄ちゃん!」
「まことぉ」
じゅば、じゅぶ・・・
おれの硬いペニスは、真琴の下腹を突いていた。
「硬いのが当ってるよ」
「そろそろ入れよか」
「うん、やさしくしてね」
「ああ」
おれは、初めての挿入に心が躍った。
真琴の太い腿を左右に割り、自分の体を中に入れる。
ぱっくり割れた、湿潤した奥地は、呼吸しているように膣口を開け閉めしている。
そこが入れるべき穴だということがすぐにわかった。
おれは、赤黒く変色した分身の先端をその穴にくぐらせようと前進した。
にゅる・・・
熱い真琴の肉がおれに食いつく。
「はうっ」
「痛いのか?」
「ううん。どうもない」
おれは真琴の両膝頭に手を置いて、腰だけを前進させた。
ぐいっと、中に吸い込まれるペニス。
意外と抵抗なく、真琴はおれを飲み込んだ。
ただ、顔は苦痛にゆがんでいるようだった。
真琴の膣はゆるいわけではなく、しっかりと締め付ける力を持っていた。
やはり処女なのだろう。
「動いてええか?」
「うん。ゆっくりね」
根元まで押し込んだおれは、ゆっくり腰を引いて抜いていった。
「あゆっ」
「よく締まるで」
「お兄ちゃん・・・ふうう、るるる」
寒さに震えるような唇をして、真琴がおれを見つめる。
「大丈夫か?まこと」
「うん、なんか、なんか・・・すごい感じる」
「初めてなんやろ?感じるもんかな」
「ええもん。すっごい、あそこが変」
実際、真琴の肉筒はおれを逃がすまいと、きゅっと締まるのだ。
それが、言わば、握るような感じがするのだった。
真琴は右手でクリをいじり、左手で乳房をもみしだいている。
いつも自分でそんな風にやっているのだろう。
「クリ、いつも触ってるんやろ?」
「たまにね」
「したかったんか。やっぱり」
「したいけど、相手がおらんもん」
「おれがこれから相手になったるからな」
「うん」
「赤ん坊ができたらどうする?」
「それはいや。だから、コンドームしてほしい」
「持ってないよ」
「彼女さんとは、避妊してなかったん?」
おれのうそを信じているらしい。
「ああ、外に出してた」
「じゃあ、外に、お願いね。妊娠はこわいから」
「わかった」
妹の胎内は滑らかに潤ってきて、おれを自由に出入りさせた。
「はっ、はっ、はぁ」
二人の汗で、体の密着性も向上し、全身が性感帯みたいになった。
「いやっ、お兄ちゃん、そこ、いい」
「ええか?もっとしたる」
濡れまくっている妹は、とても処女とは思えなかった。
安心できる兄に、体を任せていることから、心底、セックスを楽しめているのだろう。
「上になるか?」
「いいのぉ?重いよ」
「何キロあんねん?」
「訊くかぁ?89キロや」
「90あるやろ?見栄、張らんでいいで」
「ない!」
どしっと、乗られた。
「あふっ」
「重いやろ?」
「押さえ込みで一本や」
「うわ、ふっと。お兄ちゃんの。こんなん入ってたんや」
手でいじりながら、真琴が感心している。
「入れてみ」
「うん」
しゃがんで、見ながらゆっくりと腰を下ろして、自分の中に収めてしまった。
おれたちにとって初めての騎乗位だった。
意外と簡単だった。
しかし、重い。
窮屈だったが、真琴の中も窮屈だった。
下から突き上げてやりたいが、とても無理なようだった。
真琴が円を描くように腰を動かしている。
「ああ、ねじられて気持ちええよ」
おれは、真琴に言った。
「そう?あたしもこうすると気持ちええねん」
うっとりと、そう言ってお下げ髪を揺らせている。
でも、このままだと、妹の中に射精してしまう。
「真琴、このままやったらヤバイ」
「え?なんで」
「中に出してしまう」
「あかんて」
「口でしてくれるか」
「ええっ!」
「いやか」
「ううん。やったげる」
限界に近い分身はふたたび、真琴から出され、しゃがんだ真琴がおずおずと口に含んだ。
ぱく・・・
れろれろ・・・
なんか、いかにも子供っぽい舐め方だった。
知らないのだから無理もない。
「もっと口をすぼめて・・・そうそう。歯を当てんようにな」
「ううん」
じゅぼじゅぼじゅぼ・・・
根元を握りながら、ようやくアダルトビデオの女優のような動きに近づいた。
おれもその妹の穢れのない横顔を見てると、射精感が高まってきた。
「いくで、いくでぇ」
「うん、うん」
「うああっ!」
どきゅっ、どきゅっ・・・
何度も塊が尿道を通過する圧を感じ、真琴は目を丸くして口で射出を受けている。
「む・・・わ」
口角からだらだらと精液と唾液のまじった白濁液がたれて床のじゅうたんを汚した。
手で受けながら真琴がペニスを口から吐き出し、トイレに駆け込んでいった。
放心状態のおれは、後悔の念にさいなまれつつあった。
「なんてことを・・・」

おれは、妹を犯した鬼畜だ。
ティッシュで始末をしながら、そうつぶやいた。